I.いい通訳者を規定する要因

「いい通訳者になりたい」「もっと上手い通訳者になりたい」これは手話通訳を志して日々勉強を続けている人なら誰でも持っている想いだと思います。また、現役の手話通訳者はもちろん、第一線で活躍しているトップレベルの通訳者であっても、共通して持ち続けている想し、かもしれません。でもこの「いい通訳者」というのは、一体どのような通訳者を指すのかを分析的に考えたことはあるでしょうか。きっと漠然としていて掴み所がないのが現在の状況なのではないでしょうか。もちろん、ろう者に信頼されている通訳者とか、魅力的な手話ができる通訳者とか、よい通訳者を規定づける要因のいくつかをあげることはできるかもしれません。そして、そのいくつかの断片を根気よく繋いでいって最終的に何年もかけて見つかるのが1つの「いい通訳者像」というものなのだと思し、ます。けれども、10年以上も前に通訳の学習を始めた人もこれから学習しようという人も同じようにゼロから断片探しをするだけでなく、おぼろげながら存在する手話通訳の「よさ」「上手さ」をもっと客観的に記述することができたら、これから手話通訳を学ぼうとする学習者にとって、大いに手がかりになるのではないでしょうか。
もちろんこの「いい通訳者像」は利用するろう者によっても異なってくるでしょうし、時と場合による違いもあることと思います。けれども、やっぱり「あの人は上手し、」とか「あんな通訳者になりたい」と言われている通訳者が存在する以上、そこには何かの共通項があり、それが「よさ」「上手さ」に繋がっていても不思議ではありません。そして、その「よさ」「上手さ」の内容がわかれば、私たちの手話学習にも大いに役立つことと思し、ます。聞こえない人が望む「いい通訳者」をl人でも増やすために、通訳者が一体何をやっているのかを細かく分析し、そこに含まれる通訳の「よさ」「上手さ」あるいは専門性やメカニズムを見いだす研究、それが手話通訳研究なのです。
ただ、実際には手話通訳の研究が比較的進んでいる米国においても、聞きながら訳出するという同時通訳のダイナミクスに則った手話通訳研究は多くはなく、同じ手話通訳研究というカテゴリーの中にあっても、通訳者が用いた手話やそれをみたろう者の反応についての分析が中心となっているのが現状です。そのため、本章ではより古くから研究が続けられている音声の同時通訳研究についても参考にしながら、通訳のメカニズムや通訳技法について探っていきたいと思います。

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